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国民民主党は、現実的な政策志向と中道的な立ち位置で、多くの有権者にとって魅力的な政党だと私は考えています。
外交・安全保障に関しても感情論に偏らず、経済政策では現実を見据えた実務的アプローチを取っている。政党としての方向性にはおおむね賛同しています。
しかし、ひとりの政治家――山尾しおり氏に関しては、私はどうしても支持することができません。
その理由は、単なる思想の違いではありません。むしろ、彼女の政治家としての「人格」と「品格」に重大な疑問を抱かざるを得ないからです。
公の場での罵声、そして傲慢な態度
文筆家・古谷経衡氏が記した、2018年の山尾氏との遭遇エピソードは、多くの人に衝撃を与えました。
酔った状態で公人としての節度を忘れ、「読んでねーのに批判すんじゃねーよ！」と怒声を上げる姿は、政治家という以前に社会人としての常識を疑うレベルです。
しかもそれが、複数の著名人の目の前で行われたというのですから、言い逃れの余地もありません。
政治家は、批判される立場です。正当な批判を受け止め、それに誠実に反論することこそが、民主主義における政治家の基本姿勢であるはずです。
ところが山尾氏は、それを「敵」と捉え、まるでチンピラのような振る舞いで相手を罵倒する。これが果たして、有権者に対する責任を背負う国会議員の姿でしょうか？
単著もなく、主張が見えない政治家
古谷氏は、政治家を評価するにあたり「単著の有無」を一つの指標としています。つまり、その政治家がどれだけ自らの思想や政策を言葉にし、体系立てて表現できているかという点です。
山尾氏に関していえば、議員歴も長く、目立つポジションにも就いていたにもかかわらず、自身の世界観をしっかりと表明する単著は長らく存在しませんでした。
ようやく出版された『立憲的改憲』も、実際は対談集であり、彼女自身が全編を書いたものではありません。
唯一の小論文においても、その内容は「立憲的改憲とは何か」という核心について、結局は曖昧なまま。単なる「反安倍」的なポーズに終始し、新たなビジョンや骨太な思想は見えてきません。
つまり、長年の活動にもかかわらず、山尾氏が政治家として何を目指しているのかが、今なおよくわからないのです。
国民民主党には期待しているからこそ
山尾氏のような、激情的かつ説明責任を果たそうとしない政治家が、国民民主党の看板を背負っていることは、党全体の信頼性を損ねかねない問題です。
国民民主党には、現実路線を志向する有能な議員も多く、二大政党制の一翼として育ってほしいと心から思っています。しかし、そのためには「人材の質」にも厳しく目を向けなければなりません。
選挙の結果がギリギリであったからこそ、山尾氏本人はもっと謙虚に振る舞うべきだったのではないでしょうか。
私たち有権者は、ただ「反自民」のポーズを取るだけの政治家ではなく、実のある言論と誠実な態度を持った人物を求めています。
山尾氏には、今一度、自分自身の言動と向き合ってもらいたいと思います。
そうでなければ、いかに党の政策が優れていても、その足を引っ張る存在となってしまうでしょう。
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