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2025年6月1日に発表されたJNN世論調査は、政界関係者にとっても意外な結果となった。なんと立憲民主党(8.2%)が国民民主党(6.8%)を支持率で逆転。これは昨年11月以来、実に7か月ぶりの「野党内順位の転換」だ。
わずか1.4ポイントの差とはいえ、野党再編を巡る水面下の動きや、今夏の参議院選挙に向けた各党の候補者調整を左右するインパクトは小さくない。
山尾志桜里擁立で“山”を崩した国民民主
今回の国民民主党の失速の背景には、なんといっても山尾志桜里氏の擁立がある。
かつて「保育園落ちた日本死ね」で注目され、立憲との距離感を調整しながらも、玉木代表のもとで独自路線を歩んできた国民民主にとって、山尾氏の“復活劇”は異質だった。
「九仞の功を一気に欠く」とはまさにこのことだろう。
築き上げた改革中道イメージを一瞬で崩し、にわか支持層が一気に離脱。今回の支持率急落は、山尾ショックによってトドメを刺された格好だ。
ネット上でも「なぜ彼女なのか」「フジテレビの幹部のように誰かにかくまわれているのか」といった不信の声が噴出。玉木代表の真意はともかく、参院選に向けた党勢拡大どころか、分裂の火種すら抱えることとなった。
立憲は“消極的受け皿”として復調傾向
では、立憲民主党の逆転劇は彼らの政策が評価された結果かと言えば、決してそうではない。
むしろ、「どこにも入れる政党がない」「維新は年収の壁で裏切ったし、国民民主は自爆した」という声が多く、消極的支持の受け皿として浮上したにすぎない。実際、れいわ新選組が維新を抜いて3位(3.1%)となった事実がそれを裏付けている。
混沌とした野党情勢のなかで、立憲は“マシな方”として見られただけであり、楽観視できる内容ではない。
野田代表、内閣不信任案提出か?勝負に出るタイミング
この野党内逆転劇を受けて、立憲・野田佳彦代表が内閣不信任案を提出する可能性も報じられている。
石破内閣の支持率は微増(34.6%)ながら、不支持率は依然として62.0%。
いわば「惰性で支持されている」状況であり、参院選を前に政権批判を強めるには絶好のタイミングだ。
備蓄米の放出という「わかりやすい餌」で支持率を操作する自民党に対し、野党がどう反転攻勢を仕掛けるか。
内閣不信任案は、選挙モードに突入するスイッチになり得る。
総括:選挙は候補者で決まる、だからこそ山尾ショックは痛すぎた
政党の支持率は、政策でもなく組織でもなく、「誰を出すか」で決まることが改めて示された今回の調査。立憲民主が地味に順位を回復したのは、国民民主の“オウンゴール”によるところが大きい。
参院選を前に、各党が立てる候補者の「顔ぶれ」に注目が集まる。もしも国民民主が山尾氏擁立を再考していれば、この結果は違っていたかもしれない。だが政治に“たられば”は禁物。失った信頼を回復するのは、並大抵ではない。
国民民主の参院選は、かなり厳しい戦いとなりそうだ。
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