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2025年6月10日、永田町にて行われた山尾志桜里氏の出馬記者会見は、結果から言えば「火に油を注ぐ」大失敗だった。8年前に世間を騒がせた不倫疑惑への説明責任を果たす絶好の機会でありながら、彼女はそのチャンスを完全に棒に振った。
会見冒頭:「変わった自分」を演出するも…
山尾氏は冒頭で深々と頭を下げ、「できる限り真摯に答えたい」と述べた。服装も落ち着いた紺のスーツに白いブラウスと、“反省モード”を演出。さらに「ガソリン代不正」「議員パス不正使用」「不倫疑惑」に言及し、「過去の自分には大きな驕りがあった」と口をそろえた。
だが、その「反省」は見せかけだったことが、すぐに明らかになる。
核心部分ではゼロ回答の連続
注目されたのは、もちろん2017年に報じられた弁護士・倉持麟太郎氏との不倫疑惑だ。記者から繰り返し「男女関係はあったのか」「遺族に対して説明は?」と問われるも、山尾氏は
「この場で新しい言葉を紡ぐことは控えたい」
「いろんな立場の方がいるのでご迷惑をかける」
という言葉を繰り返すだけ。まるでテープレコーダーのような返答に、会見場は次第に冷めきっていった。
「本当に事情を知らない」との弁明もあったが、元妻の死という重大な事実に触れずに済むと思っていたとすれば、それはあまりにも世間を軽んじている。
もはや「謝罪ごっこ」にすぎなかった
この会見を通じて山尾氏が示したのは、謝罪でも釈明でもなく、「何も言わない」という選択だった。記者たちが求めていたのは説明であり、納得であり、政治家としての責任ある態度だ。
にもかかわらず、山尾氏はそのすべてを避けた。まさに「逃げの会見」である。
実際、記者からは終盤にかけて、
「謝罪はいらない。答えてください」
「なぜこんな会見を開いたのか?」
という厳しい声が上がったが、それにも「今は答えられない」の一点張りだった。
優しかった望月記者の“友情補正”
さらに注目されたのが、東京新聞の望月衣塑子記者の“異例の優しさ”だ。普段は政府要人にも激しい追及を行う彼女が、山尾氏にはなぜか穏やかな質問を投げかけ、ルールも守って控えめな態度を貫いた。
後に明らかになったのは、2人が「演劇友達」であり、学生時代から交流があるという事実。つまり、ジャーナリズムではなく“友情”が記者会見に影を落としていたのだ。これは「追及すべき者を追及しない」記者の態度として大いに問題であり、報道への信頼も揺らぎかねない。
結局、なぜ会見を開いたのか?
ここまで黙秘を貫くのであれば、なぜ2時間半もの会見を開いたのか。説明を期待して集まった国民と記者を裏切る形になった今回の対応は、山尾氏自身だけでなく、彼女を擁立した国民民主党にも大きなダメージを与えた。
玉木雄一郎代表は、果たしてこのまま沈黙を続けるのか、それとも見切りをつけるのか――。
「言葉を尽くさない政治家」の限界
山尾志桜里氏は、優秀な経歴と鋭い弁舌を持ち、かつては将来を嘱望された存在だったかもしれない。
しかし今回の会見では、その能力をまったく活かせなかった。
言葉の力で信頼を取り戻すことができたかもしれないのに、彼女は「言わないこと」を選び、沈黙で逃げ切ろうとした。
結果、残ったのは謝罪の言葉だけ。中身のない空疎な言葉だった。
今回の会見は、その期待を裏切ったという意味で、「再起のチャンスを自ら潰した会見」でもあった。
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