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2025年6月、かつて日本の「広告御三家」と言われた大手広告代理店ADK(旧アサツー・ディ・ケイ)が、韓国のゲーム企業KRAFTON(クラフトン)に買収されたというニュースが飛び込んできました。金額はなんと750億円。この金額が高いのか安いのか、それ以上に今回の買収にはさまざまな意味が隠されています。
ADKってどんな会社?
ADKは「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」「プリキュア」シリーズといった、日本を代表するアニメに数多く関わってきた広告会社です。過去には就職人気も高く、電通・博報堂に次ぐ“第3の広告代理店”として知られていました。
しかし2017年に米投資ファンド「ベインキャピタル」に買収され、非上場化。その後も広告業界の変化に合わせて、アニメ制作・コンテンツビジネスへのシフトを進めてきました。
KRAFTONって何者?
KRAFTON(クラフトン)は韓国のゲーム企業。代表作は世界的に人気を博したバトルロイヤルゲーム『PUBG(ピーユービージー)』。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、ゲーム業界では超有名企業です。
最近ではアメリカのスタジオを買収したり、新作ゲームを発表したりと、グローバル戦略を強化しています。そして今回は、ついに日本の広告会社ADKを傘下に収めたのです。
何のために買収したの?
一言でいうと、ゲームとアニメのIP(知的財産)を組み合わせて、世界展開を狙うためです。
KRAFTONは今回の買収を「中長期戦略の一環」と明言しており、日本のアニメコンテンツ制作力と、自社のグローバルなゲーム開発力を組み合わせ、新たなコンテンツを生み出していくとしています。
例えば、
『PUBG』のアニメ化
オリジナルアニメのグローバル展開
キャラクター商品の世界販売
こういった展開が現実味を帯びてくるわけです。
750億円って高い?安い?
2017年にベインキャピタルがADKを買収したときは約1500億円でした。それが今回は約半額。この事実だけを見ると「安売りされたのでは?」と感じる人も多いでしょう。
ただし、広告業界全体が斜陽産業と呼ばれる中、KRAFTONが高く評価しているのは「広告機能」ではなく、「アニメやキャラクターIPの力」だと考えられます。もはやADKも、広告代理店というより“アニメ制作企業”として買われたのかもしれません。
背後にある中国資本の影?
KRAFTONは韓国企業ですが、中国のIT巨大企業「テンセント」が約13.9%の株式を保有しています。このため、「実質的には中国企業なのでは?」という声もネット上で広がっています。
現代は、情報・広告・文化という「目に見えない資源」が国力そのもの。ADKのような会社が外資、それも中韓資本に渡るということに、危機感を覚える人も少なくありません。
「国民的アニメ」が“海外資本”に
『ドラえもん』『しんちゃん』といった日本の子どもたちにとってなじみ深いキャラクターたちが、今後は韓国企業の傘下で制作されていく可能性がある——。
これは単なる企業買収のニュースではなく、「文化の主導権」が誰にあるのか、という問題でもあります。
まとめ:この買収をどう見るべきか?
今回のADK買収は、
コンテンツ戦略としては合理的
しかし文化主権の視点では問題提起も必要
日本の広告・アニメ産業がいかに世界で競争力を保つかが今後の鍵
という、複雑な意味を持つニュースです。
特に注目すべきは、広告やアニメが“儲かるかどうか”ではなく、情報や文化を誰が握っているのか?という視点。
私たちが子どもの頃から見てきた「国民的コンテンツ」が、次の世代には「外国資本が作ったアニメ」として認識されてしまう時代が来るのかもしれません。
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