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2025年7月の参院選において、東京選挙区から立候補している参政党のさや氏が「核武装が最も安上がりであり、安全を強化する策の1つ」と発言したことが、物議を醸しています。この発言に対しては、立憲民主党の野田代表などが「広島・長崎では絶対に受け入れられない」と強く批判しました。
確かに日本の単独核武装は難しい
確かに、「核武装」は現実的な選択肢とは言いがたい側面があります。核兵器の製造・保有には技術的、地理的、外交的な高いハードルがあるのは事実です。日本のような国土が狭く、地上に核施設を持つことが困難な国では、仮に核を保有しようとしても原潜による運用に頼らざるを得ません。しかし、原子力潜水艦の自前開発には膨大な時間と資金が必要ですし、国際的な非難は避けられません。
つまり、現実的には日本の「単独核武装」は極めて難しいというのが冷静な結論でしょう。
広島・長崎に忖度する空想的平和主義者は不要
ここで重要なのは、「だから核の話をしてはならない」とする空気に対して、さや氏が正面から異を唱えている点です。彼女は個人の見解として核武装論に踏み込みつつも、党としては「核の議論を封じてはならない」という姿勢を示している。このタブーを恐れない姿勢こそ、今の日本政治に欠けていた視点ではないでしょうか。
現代の安全保障環境は、すでに冷戦時代とはまったく異なります。ロシアは戦術核の使用をちらつかせ、中国は核戦力の近代化を急ぎ、北朝鮮は短距離の戦術核をすでに配備していると見られています。そうした中で、「唯一の被爆国として核については一切議論しない」という立場は、むしろ国民の命を危険にさらす空想的な平和論に過ぎません。
現実的な選択肢は「核共有」
核武装が非現実的であるなら、現実的な選択肢として浮かび上がるのが「核共有(Nuclear Sharing)」の議論です。これはNATOが採用しているシステムで、アメリカの核兵器をヨーロッパの同盟国に配備し、共同運用するという抑止体制です。
たとえばベルギー、オランダ、ドイツ、イタリア、トルコなどがアメリカと核を共有し、「核抑止力」を維持しています。これにより、万が一の侵略行為に対して「報復」の選択肢があると示すことで、現実に戦争を抑えてきたのです。
元首相・安倍晋三氏もかつて「ウクライナがNATOに加盟していれば、ロシアの侵攻はなかったかもしれない」と述べた上で、日本も「核共有を含めた安全保障の議論を現実に即して行うべき」と語っていました。
今や元統合幕僚長をはじめとする元自衛隊・政府高官も「非核三原則の見直し」と「核共有の検討」を提言しています。「持ち込ませず」ではなく、「撃ち込ませず」に転換すべきという主張は、まさに時代の変化を踏まえたものです。
「忖度」よりも「議論」を
日本が唯一の戦争被爆国であることは重い歴史的事実です。しかし、それが「核」や「抑止」について語ることすら許されない空気を生んでいるのだとすれば、それはもはや平和の名を借りた思考停止です。
むしろ広島・長崎の悲劇を繰り返さないためにこそ、私たちは核抑止力について真剣に考えるべきなのではないでしょうか?
「議論すら許さない」「核に触れること自体がけしからん」とする風潮は、平和のための議論を妨げ、国防の選択肢を自ら狭める行為です。
最後に まず非核三原則を見直し、核共有の議論を始めよう
参政党のさや候補が示した「核の議論を封じるな」という姿勢は、現実に向き合おうとする政治家としての誠実さを感じさせます。「勇ましいだけの核武装論」ではなく、「忖度なき核抑止論」の必要性を、今こそ私たちは受け止めるべきです。
繰り返しますが、核武装の可否を問う前に、まず核共有の議論から始めるべき時が来ています。
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