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「中道改革連合」が空中分解へ。野党第一党の座を失う日

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先の衆院選で公明党と立憲民主党が合体した「中道改革連合」は、大惨敗を喫したが、いまだに激震、は収まっていない。まず、衆院議員だけが合流し、今後、参議員と地方議員は後から合流するとされてきたが、統一地方選や参院選を控え、空中分解する可能性が高いようです。

大きな隔たりのある中道と立憲

3月29日、立憲(参院)は都内で党大会を開いたが、採択された26年度活動方針では、「中道」への合流の是非は判断の時期を含めて示されず、来年の統一地方選では独自候補を擁立すると明記されました。立憲の水岡俊一代表は「中道、公明両党とは共有できる政策課題で連携する」と強調しますが、水岡氏はもともと日教組の組織内候補であり、安全保障政策や憲法など基本政策で3党は大きな隔たりがあります。

中道が合流できない裏事情

さらに「中道」には合流ができない裏事情があるのです。

今年の政党交付金は、中道が23億円、参院の立憲は31億円、公明は14億円で、合計すると約68億円となります。ところが、合流前の昨年、立憲は81億円、公明は26億円入っていました。

旧立憲議員は「旧立憲の落選議員の活動費が底をついている。中道の交付金も、半分以上は旧公明に持っていかれるから、彼らを復活させようにも資金力が足りない。旧立憲の職員や秘書も仕事にあぶれて、自民党議員に相談を持ちかけている人もいる状態だ」と語っています。

 

かつて公明党は94年に結成された新進党に参加しました。このときも当時の衆議院議員だけが合流し、参院議員は「新党平和」という別グループを結成しました。3年後、新進党は解党し、それ以降は自公連立への道を歩むことになりますが、巨大宗教・創価学会には何が何でも公明党という組織を温存しておく必要があったのです。

 

創価学会元幹部は言います。「公明党はあくまで池田大作名誉会長の『私党』だから、これをなくして完全に別の政党に溶け込ませることはできない。公明党本部や『公明新聞』は、いまも創価学会本部がある東京・信濃町にあり、土地や建物、資金の流れなどについて、すべて学会の支配下にある。公明参院や地方組織も『中道』に合流し、永田町に引っ越すようなことになれば、創価学会は政治家や官僚をコントロールできなくなる。公明党の『中道』への完全合流はあり得ない」。

皇位継承問題を巡るごたごた

皇位継承論議で、中道改革連合が旧宮家の男系男子を養子縁組で皇籍に復帰させる「旧宮家復帰案」容認に大転換し、今国会での皇室典範改正が現実味を帯びてきました。しかし、この方針に対しては旧立憲系議員を中心に反発が根強くあります。

 

中道の「旧宮家復帰案」容認に猛反発したのが、枝野幸男・旧立憲民主党元代表はじめ落選中の同党元議員らです。旧立憲は枝野代表時代に「女性・女系天皇」容認の方針を掲げ、旧宮家の男系男子だけに皇族との養子縁組を認めるのは、「門地」(血統)などによる差別を禁じた憲法14条の法の下の平等に反すると主張してきた経緯があるのです。

 

寝耳に水だった枝野氏がSNSに「万が一にも、天皇制を破壊しかねない旧皇族養子案を認めるなら、お付き合いを仕切れません」と書き込むと、「賛成しかねる」(近藤昭一・元立憲代表代行)、「時代と逆行する」(吉田晴美・元立憲代表代行)と復帰案容認に反対論が噴出。

 

中道の現副代表・西村智奈美氏も「少なくとも私は『容認』とは異なる意見を述べています」と投稿し、参院立憲民主党の蓮舫氏は「長く長く皇族を離れ、いまの皇室典範で禁止される養子を認めることが『国民の総意』と私には見えないのです」と呼応したのです。

 

それを受けて中道は旧宮家復帰案に対する党見解を、当初案の「認めることも考えられる」から「制度化することも考えられる」と修正し、5月12日に正式決定しました。反対派に配慮して表現を変更したとされますが、復帰案の協議に応じる姿勢に変わりはなく、反対派は納得していません。

 

この方針転換の立役者が、同党の「安定的な皇位継承に関する検討本部」本部長の笠浩史氏です。

「笠さんは旧立憲出身議員では少くない日本会議国会議員懇談会メンバーで、もともと養子案容認派だ。昨年の総選挙で反対派の左派が大量に落選したのを好機と見て、一気に仕掛けた格好だ。落選議員は議論に加われないし、旧公明はもともと養子案容認論だから反対はしない。皇室問題の責任者だった野田佳彦・元首相や小川(淳也)代表も笠さんに乗った。この際、反対派を切り捨てるつもりだろう」(中道の元議員)。

実際、中道に合流した公明系関係者からは、反対派の元議員の動きを「嫌なら党を出ていけば良い」と突き放す声が上がっているといいます。

四分五裂へ向かう中道

中道は総選挙敗北後、立憲民主側と公明側がともに参院議員や地方議員の合流を見送り、来年の統一地方選は別々に戦うことになりました。落選議員の離党も相次いでいます。

 

笠さんがSNSにアップした本部長取りまとめという4枚の文書の内容を読むと、これでは元議員を含めて旧立憲系の理解はとても得られない、中道は分裂に向かうと思われます。

 

憲法第1条は、天皇の地位を〈主権の存する日本国民の総意に基く〉と定めている。そのため皇室典範改正には慣例として主要政党の合意が必要とされ、天皇の生前退位を可能にした2017年の皇室典範特例法も国会の全会一致で成立しています。

自民党にとって衆院の野党第一党である中道の復帰案への反対は皇室典範改正の大きな障害になっていました。

それだけに中道の方針転換を自民党側は「歓迎すべき」(萩生田光一・幹事長代行)と喜び、麻生氏に近いことで知られる国民民主党の榛葉賀津也・幹事長も中道の「安定的な皇位継承に関する検討本部」本部長の笠浩史氏の動きを「極めて私と考え方が近い。ある種信頼して議論を見守っていた」と持ち上げました。

 

「中道が急いで復帰案容認に舵を切ったきっかけは、4月15日に1年ぶりに開かれた全党派が参加する国会の安定的な皇位継承に関する全体会議で、麻生側近である森英介・衆院議長が中道に『1か月後までに党の見解をまとめるように』と申し入れたことでした。

 

中道の責任者の笠氏は立憲民主、中道で国対委員長を経験しているから自民党とのパイプがしっかりあります。その笠氏は枝野氏ら元議員からの反対論を無視して強引に方針を転換させたのです。

野党第一党は国民民主へ

一方、中道の元議員たちは、すでに新党結成をにらんで動き出しています。 「今国会が終われば、中道はもたない。立憲の参院議員や旧立憲系の元代議士、中道の現職の一部を含めて新党を結成する準備が進んでいる。それも一つではなく、複数の新党ができる。中道の小川代表は新党への参加者を減らすために、この4月に落選中の若手を中心に毎月40万円の支援金を支給することを決めた。いわば踏み絵だが、中道に戻る気がない者は受け取ろうとしない」との声もあります。

 

曲がりなりにも衆院の野党第一党である中道が四分五裂し、国民民主党に野党第一党の座を奪われることは、日本の政治ために大歓迎すべきことだろう。一刻も早く、中道・立憲の解体を望んでいます。

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